2000粒以上の水滴を描き続ける画家の透明な雫の描き方!

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こんにちは

松尾彩加です。

私は油絵で水をテーマに作品を制作しています。

 

今回は私なりに

水滴の描き方や描くときに

気をつけていることをお話ししたいと思います。

美しいモノへの憧れ

私は小さい頃から透明な物や

キラキラした物が好きで

アクセサリーや透明なガラスに関心がありました。

 

同時に海やプールに潜った時の

水と光に包まれた空間も大好きで

形を持たず揺らぎ

光を透過する水に憧れを抱いていました。

 

キラキラ輝く水の飛沫は

形のない宝石のように思います。

 

一瞬で形を失う水の宝石を

目に焼き付けていたいという思いから

高校生の頃から水をモチーフに絵を描き続けています。

 

大学3年生から花と雫のシリーズで

作品を展開していて

今では2000粒以上の水滴を描いています。

 

そんな私の透明な水滴に込めるこだわりや

制作ポイントをお話しします。

 

 

水滴を描く時に大切なこと

水滴を描く時に大前提として

意識していることは

一粒として同じ水滴は存在しない

という事です。

 

水が乗っているのが

花であれ

葉っぱであれ

人の肌であれ

机であれ

 

水飛沫が乗っている下の素材

質感や模様、凹凸、素材の強度など

さまざまです。

 

さらに水に当たる光の向き

時間や場所によってちがいます。

 

水滴自体も大きいものや

小さいもの

丸く厚みのあるもの

薄いもの

楕円や歪んだ歪なもの

色々な形があります。

 

手癖で同じように描くとリアリティに欠けてしまいます。

 

2粒以上描く時はコピーにならないよう

似ていても違う雫を描くように意識します。

 

 

光と影の濃さと細さ

 

水滴の透明感を表現する際に

意識を集中させるポイントは

最も明るい白い(ハイライト)と

最も暗い影の色です。

 

光も影のつき方も水滴によって

さまざまなので

基本的なポイントだけ紹介します。

 

ハイライトは細い筆の先にちょこんと

絵の具を取ります。

私は筆の先にダマになるくらい取ります。

 

そのダマになった絵の具の先端で

針に糸を通すよう

ハイライトの点を描きます。

 

絵の具が少ないと白い色が薄くなったり

掠れて思うように画面に乗らなくなったりするからです。

 

アナログ絵の場合、

たっぷりめの絵の具が画面の上に厚みを生み出し

よりハッキリとハイライトが際立つようになります。

 

最も暗い色

水滴と下の素材の設置部分細く線を引きます。

細く濃い線がポイントです。

細く歪みのない美しい線が画面を引き締め

立体感を強くします。

こっちはドロドロの絵の具よりサラッとした

水っぽい絵の具で線を引きます。

 

 

水滴が乗る下の素材の構造を考える

水は柔らかく

土台によって形を変えます。

 

花弁の上に水滴を描く場合、

花弁が地面に対して

平行か

垂直か

傾いているのか

上に乗る水滴の大きさや形が違ってきます。

 

水はプラスチックの球体ではないので

重力に従って丸い形を作ります。

 

どんな状態の土台の上に水が乗っているのか意識します。

 

水平な土台の上では綺麗なドーム形でも

傾いている土台では細長くなったり

垂直に近くなれば小さな水滴のみ付着し、

素材によっては濡れるだけだったりします。

 

 

立体感を操作して厚みを変える

ぷっくりした立体的な水滴は

光と影に強く差が出るようにグラデーションを作りますが

厚みのない

平べったい水滴は光の部分を白くしすぎないようにしています。

 

一粒の球体の中に

白に近い明るい色から暗い色にかけて

グラデーションに幅があればあるほど

立体的に感じるように思います。

 

手癖でグラデーションを作らないように

一粒ずつ注意して描きましょう。

 

 

ここまでは

水滴を描く際のポイントをお話ししてきました。

では具体的に水滴を描くにはどこから

描き始めたらいいのか

どんな塗り方で描き進めたらいいのか

そういった事が知りたいと思います。

 

しかし

私が水滴を描く上で大切にしているのは

美しさやリアリティなので

先に述べたように

一粒として同じ水滴が無い以上

こう描けば水滴が描けます!

とは私は言えません。

 

私が今から描く水滴が

その次に描く水滴とは違いますから

同じように描いたところで

不自然になってしまいます。

 

ですから私が言える結論は

実際に描きたい土台の上に

水滴が乗るのか取材すること!

です。

 

そして取材に基づいて描く!

 

これに限ります。

 

自分の目で見て

水滴ってこうなってるんだ

って知ることが描き方を学ぶ上で

最も参考になる方法だと思います。

 

 

まとめ

今回お話ししたのは水滴を描くために大切なポイントでした。

・一粒として同じ水滴は存在しない

・コピーにならないよう似ていても違う雫を描く

・白い絵の具のハイライトと影の濃さと細さを注意

・水滴が乗る下の素材の構造を考える

・グラデーションを意識して水滴の厚みを変える

そして一番大切なことは取材に基づいて描く!これにつきます。

一度、手を洗うときやお風呂に入る時に水滴の形を見てみてください。

きっと発見があるはずです。

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