100円ショップのダイソーで販売されているF3号のキャンバスを買ってみました。
このキャンバスがどのようなものなのか
木枠からキャンバス生地を剥がして調べてみたいと思います。
そして
実際に私が普段使っている木枠やキャンバス生地と比較してみました。
100円のキャンバスはどこにある?
こちらの商品はダイソーの画材コーナーにありました。
他にもF4号が200円の価格で販売されていました。
F3号の方は100円だったので今回はこちらを購入してみました。
では早速、購入したこちらのキャンバスを確認してみましょう。
開く前のパッケージはこのような感じです。
透明のビニールに包まれています。
右の端っこには商品の説明が書かれています。
サイズがmmとインチで書かれていますね。
Fサイズと言う表記は絵画の世界ではメジャーなのですが
一般の方には馴染みのない表記なので何mmと言う数字で書かれている方が
大きさがわかりやすいですね。
厚みを測ってみると1.5cmでした。
側面にタッカーが打たれていないので
側面にも絵が描ける仕様になっています。
これは嬉しいポイントですね!
裏には素材の表記も入っていますね。
材質が松の木と綿になっているので、
木枠の部分が松でキャンバス生地の部分が綿でできていることがわかります。
パッケージを開けて実際に解体してみます。
裏側には太いホッチキスのような針でキャンバス地が木枠に留められています。
しっかり食い込んでいるので外れないかもしれないと思いましたが
マイナスドライバーを使って針を取ることができました。
思ったより針は深く刺さっていなかったので
ドライバーを深く差し込むようにして針を浮かせることができました。
後はペンチで引き抜いて、木枠からキャンバスを剥がすことができました。
木枠を比較してみた
通常の画材店で売られている木枠と比べてみました。
通常の木枠は桐木枠と杉木枠があります。
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桐と杉にはどちらも形状には違いが見られなかったので
杉木枠とダイソーのはがした木枠を比べてみました。
比べてみるとダイソーの木枠の方がとても細いことがわかります。
画材店で売られている木枠は針金などを使わずに
長辺の木枠と短辺の木枠の先端にある凹凸を組み合わせて組み立てています。
ダイソーの木枠の方はよく見ると
四方の角に針金のようなものが見えます。
ちょっと引っ張った程度では取れる心配はありません。
キャンバスが張られている状態では気がつきませんでしたが
角がきっちり組み合わさっていないのはちょっと気になります。
次に木枠をそれぞれ裏返してみました。
この面が絵を描く側のオモテ面になります。
ダイソーの木枠の方には溝が彫られています。
なぜだかは分かりません。
1番気になった点があります。
通常の木枠はキャンバスに絵を描く際に
キャンバス地が筆圧で沈み込むと
木枠に筆が当たってスムーズに描けなくなるので
木枠の内側の部分の角が丸くなっています。
しかしダイソーの木枠は内側が丸くなっていません。
なぜか裏側のキャンバスが止めてある側の内側と外側が丸くなっています。
重さを比較してみた
F3号の木枠の重さは
ダイソーの木枠が118g
桐木枠が137g
杉木枠が168gでした。
桐木枠とダイソーの木枠は持ってみた感じでは
ほとんど違いが分かりませんが
杉木枠とダイソーの木枠を手に持ってみると
ダイソーの木枠の方が軽いなと感じられる重さ感でした。
キャンバス地を比較してみた
私が普段使っているのは麻地のキャンバスです。
ロールキャンバスから木枠の大きさに合わせてカットして使っています。
絵を描く側の表面を比べてみました。
麻地のキャンバスは中目なので縦糸とよこ糸による
画面の粗さはオーソドックスなものですが
表面の質感はダイソーのキャンバス生地の方が
縦糸とよこ糸の織り目が見えやすいです。
写真でもダイソーのキャンバスの方が凸凹しているのが分かると思います。
中目のキャンバスより気持ちだけ織り目が細かいような気もします。
一番気になったポイントは塗られている下地剤が薄いように感じたところです。
裏面は麻地のキャンバスはグレーっぽい色をしています。
ダイソーの方は裏も表と遜色のないほど真っ白です。
ただ、裏面なのでダイソーの方も触ってみると
少し毛羽立ったような質感です。
描画用の表と比べて生地の上に
ジェッソなどの下地剤が塗られていないことがわかります。
これはどちらも同じです。
ダイソーの生地は明らかに薄く軽いです。
ちなみに画材屋さんで購入したアクリル絵の具・油彩用の
コットン100%のキャンバス生地と比較してみても
やはり下地剤の層が薄く
生地自体も薄いと感じました。
まとめ
・ダイソーの100円の木枠は細く軽い。
・キャンバス生地は薄く、地塗り剤が薄い。
画材店で販売されている商品と比べると木枠の部分にもキャンバス生地にもコストカットされていると分かりますが、
手軽に絵の具の実験や下絵を作るにはちょうど良いかと思います。