昨日は、午前中に自由が丘に用事があったので
午後からは多摩美術大学の上野毛キャンパスの図書館へ行ってきました。
図書館は卒業生も利用できます。
私はずっと八王子キャンパスの学生だったので上野毛には来たことが無く、画像でしか見たことも無かったので一度は行ってみたいなと思っていました。
図書館では自分の制作テーマを深めるために本を探していたのですが、私が高校時代に油絵を描くきっかけになった(元々はデザイン科志望でした)先生の画集があり、今になって見るととても興味深いものでした。
先生がどういう意図で制作しているかはボンヤリ知っていたのですが、明確に言葉で伺ったことはなく、大学を出てからは自分の制作にいっぱいいっぱいで思い起こすことはありませんでした。
改めて先生の言葉を読んでみると
言葉の中に自分のテーマに重なるキーワードがある事に気付き、自分の作品をより明確な指針を持って描けるようになる気がしたので先生の言葉をきっかけに本を探してみました。
キーワードは「禅」
私はこれまで日本の美意識や文化をテーマの根底にして制作を行ってきました。
そこには禅も含まれていましたが、その一点を先鋭化していくことはありませんでした。
しかし、大学時代に行っていた制作の思考過程では、画面の中の無駄を省くようになり、とりわけ背景に関しては私の描きたい物にとって描く必要の無い対象となる事が多く、作品に向き合えば向き合うほど
描かない
ことに行き着いていました。
その過程は端的に本質を捉え、簡潔にまとめていく禅芸術に近い作業だったのでは、と考えました。
現在は大学時代とは違ったアプローチで制作を試みていますが、もう少し勉強して禅を深めた作品に挑戦してみたいです。